
現在、放送は第4話まで進んでおり、これまでの視聴率は世帯3.6%、個人2.0%に過ぎない。加えて、再生数もある程度の数字を記録しているものの、2023年のテレビ業界においては到底満足できるものではなく、SNSでも視聴者からの冷ややかな声が相次いでいる。数字だけ見ると、一見するとまずまずのように見えるが、これが相次ぐ視聴率の低下に結びついているとすれば、業界内の緊張感は高まるばかりだ。
篠原涼子とSixTONESのジェシーが共演し、彼らはそれぞれ、クールな女性刑務官とアウトローキャラの役を演じている。しかし、その演技力に対して観客からの不満は多い。篠原はお得意のクールな女性役を演じているものの、視聴者にはそのパターンが飽きられてしまった模様。一方、ジェシーの演技も一本調子であり、キャラクターに感情移入できないことが、このドラマの致命的な足かせとなっているようだ。
決定的な失敗の要因の一つは、このドラマの持つテーマの薄さとリアリティの欠如だ。「禁断感」や「転落感」が表現されていないことで、物語の緊張感が希薄になり、その結果、視聴者からの共感が得られなくなってしまった。特に、主人公が脱獄計画に協力するというストーリー展開が、本来持つべき緊張感を全く生み出せていない現状は非常に問題である。求められるのは、より深い人間ドラマと、よりリアルな心理描写であることは間違いない。
ドラマは「刑務官はなぜ道を踏み外したのか?」というテーマを掲げているが、実際に描かれている内容は情熱に欠け、視聴者の期待を大きく裏切っている。特に篠原とジェシーのラブストーリーは、世代を超えた恋愛というテーマに挑戦しているはずなのに、全く心に響かない。このような内容では、20歳以上の年齢差がある2人の関係に対する需要が果たしてどれほどであるか、大いに疑問である。
さらに、物語の重要な要素である「リアリティ感」が全く感じられないことも、視聴者を遠ざける要因となっている。拘置所にいるはずのキャラクターたちが、まるでファッションモデルかのように見えることには驚きを禁じ得ない。拘置所にいるはずなのに、いつも髪型やメイクが決まっているというのは、視覚的リアリティを完全に放棄している。このような状況では、リアリズムを求める視聴者を失うのも当然である。
今後の展開にも大いに注目が集まっているが、もし最終的にジェシーのキャラクターが単なる「良いヤツ」であった場合、ストーリー全体がますます薄っぺらいものになってしまうことは明白である。逆に、もしキャラクターが本当にドクズな殺人鬼であれば、彼との関わりを持つ篠原のキャラクターの「禁断感」や「転落感」がきちんと描ける可能性も含んでいる。視聴者が求めているのは、ただのエンターテイメントではなく、より深い感情と緊張感を伴ったドラマである。
果たして、ドラマ『パンチドランク・ウーマン』はこれからどのような結末に向かうのか? 第5話以降、視聴者は注視している。業界内の緊張感は高まりつつあるが、このままでは良い評価を獲得できない状況が続くことになりそうだ。この作品が持ち得る可能性を秘めたまま、どのように転落していくのか、視聴者の目が離せない。